青森・秋田の両側から白神山地 2日目

5月25日、青森の民宿にてスッキリとは言えない朝を迎えました。
ただでさえ枕が変わると寝られない私は隣の部屋の気配が気になってしまい結局熟睡できませんでした。
しかし、この日も大変良い天気で朝日があたりを明るく照らし出すとお腹以外は元気になってきました。

昨晩の御馳走でお腹はあまり空いていませんでしたが朝8時に朝食をお願いしていましたので、トレッキングの格好に着替えて食堂に行き、少しだけ朝食を頂きました。

本日のメインは十二湖めぐりをすること。
正確には十二湖は白神山地の指定区域ではありませんが、道が整備されていて白神山地の雰囲気が味わえ、青い水をたたえる青池をはじめ個性的な湖を見ることができる人気観光スポットです。

9時前に民宿を出てまずは十二湖近くにある日本キャニオンに向かいました。
日本キャニオン展望台近くの駐車場に車を停めてちょっとした山道を500mほど進むと日本キャニオンを望む展望台に到着しました。
500mと書いてありますが意外とアップダウンの山道で結構遠く感じましたが、真っ白な岩肌が露出した山の斜面は見ごたえがありました。

次に十二湖ビジターセンターの無料駐車場に車を停めて、徒歩で湖を見に行きました。
青池の一番近くには森の物産館キョロロの有料駐車場があるので時間がない場合はそちらに停めると楽です。
さて、ビジターセンターでは幻の魚「イトウ」の養殖場があり、生け簀には大きくなったイトウがうようよと泳いでいました。

歩いて青池に向かう途中に、立札があり青池まで1.3kmという山道を指していましたので、近道になるのではと山道に分け入ったのですが、その判断は大間違いでした。

立札の先は山道などはなく完全に獣道になっていて、先に若い男性3人組が入り込んでいたのですが、木や草が生い茂っていてその姿をすぐに見失いました。
しばらく進んだのですがあまりの悪路から一旦道路まで戻った方がいいと判断したのですが、来た道が全く分からなくなって小一時間山をさまよってしまいました。
幸い若者3人組が同じく山道をあきらめて一緒に道路を探してくれたのでなんとか戻ることができましたが、山で迷うことの恐ろしさを身をもって知ることができました。

山道を抜け舗装された道路を歩いていくと、王池や鶏頭場の池などが点在していて際立った特徴はなかったのですが、観光客に人気の青池はやはり別格でした。
ここは観光バスが近くまで入れるので多くの観光客が写真を撮っていたのですが、遠くから見ても明らかに真っ青、名前の通りのとても美しい池でした。

美しい青池も良かったですが、私が今回最もきれいだと思ったのは来た道を元に戻る途中にちょっと山道に入った湧壺の池です。
沸壺の池は薄青色をしていて池の底まではっきり見えるきれいな水をたたえていました。

道路に戻って少し歩くと、沸壺の池から流れる清流を組むことができる水飲み場がありましたので冷たい水を少し頂きました。
傍らには十二湖庵という茶室も設けられていて無料でお茶を楽しむこともできるようです。

十二湖をすっかり満喫してから青森県を後にし、秋田県に入りました。
今晩も民宿に泊まることにしていたので、道中に日帰り温泉に立ち寄りました。
海を眺めながら温泉に浸かれる「八森いさりびハタハタ館」でついでにランチも頂きましたが、ハタハタがとてもおいしくお腹に白子みたいなものが入っていて、これは産地でしか食べられないものなんだと思います。

ランチ後に温泉に入ったのですが、やっぱり温泉が熱すぎ、昨日の不老ふ死温泉もそうでしたので東北の人は熱いお湯が好みなんでしょうね、私には修行のような熱さでリラックスできませんでした。

温泉の後は海岸線の道路を南下して宿泊先の藤里町に向かいました。
途中海が見渡せる駐車場があったので車を停めしばし休憩、心地よい海風に吹かれてすっかりリフレッシュできました。

今晩宿泊する藤里町は、秋田側から白神山地にアクセスするのに一番近い町だそうで、世界遺産になってから建てられたと思われる立派な道路が作られていました。
しかしそんなに集客効果が出ていないのか、町の観光案内所と思われる白神山地世界遺産センターには人がほとんどいませんでした。中では現在の道路状況なども知ることができます。

白神山地世界遺産センターで明日訪れる岳岱の地図を手に入れてから(というのもグーグルマップで経路が出ないのです)民宿に向かいました。

今晩宿泊する「土佐旅館」には17時前に到着しました。
お酒の持ち込みができるので近くのスーパーでお酒を買いに行って、18時過ぎに夕飯を頂きました。
初めて食べたジュンサイがあまりにヌルヌルしていて、とてものど越しが良く体にもよさそうでした。

昨晩の宿は襖で仕切られていることが気になりましたが、今晩の宿はなんと部屋に鍵がありませんでした。
しかしラッキーなことに宿泊客が他にいなかったので窓から心地よい風が入ってくる部屋でのびのびと過ごせましたし、夜もぐっすり眠ることができました。

3日目はお腹の水下痢もすっかり治って秋田側から白神山地の雰囲気を味わいます、つづく。